名前を知るということ「コンピュータ・ジオメトリ」

最近仕事のほうでは組み込み環境で動かす画像認識のようなものをやっております.はてなインターンに参加したりもしつつ,何だかんだで大学では電気電子を中心にやっていたので,学生の気分で情報科学に入門中.入門中とはいっても業務は待ってくれないので,解くべき問題がトップダウンに与えられ,それに答えるために本を探すことも多い.

で,最近買った本.

コンピュータ・ジオメトリ―計算幾何学:アルゴリズムと応用

コンピュータ・ジオメトリ―計算幾何学:アルゴリズムと応用

  • 作者: M.ドバーグ,M.ファンクリベルド,M.オーバマーズ,O.チョン,Mark De Berg,Mark Overmars,Mark van Kreveld,Otfried Cheong,浅野哲夫
  • 出版社/メーカー: 近代科学社
  • 発売日: 2010/02
  • メディア: 単行本
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この本を取っ掛かりにして,自分が解こうとしていたある問題が,最近傍探索という名前で呼ばれている種の問題に帰着できることを知った.また,その名前でググることで,LSH,Spectral Hashing,AGHのような近似最近傍探索で自分の問題に使えるかもしれない最近の手法にリーチすることができたり,NLPであったりデータベースの探索問題みたいな話題にもつながっていることを知ったりと,一気に視野が開けた.
自分にとって未知の分野の問題を解くとき,「いかに的確な名前を知るか」というのはすごく重要なんだなーというのを改めて感じた一日.
ちなみに本自体も良書で,線分交差判定や移動計画問題,直交領域探索といった問題を取り扱っており,あまり前提知識が無くても(簡単なデータ構造やO記法程度に馴染みがあれば)すんなり読み進められる.